kimamanikakuの日記

自分が面白いと感じたことを記事にしています。

臨死体験

臨死体験とは、主に死ぬ間際で起こる奇妙な体験のことです。自分はTVなどで見た記憶はありますが、それが事実なのかどうかとか、あまり深く考えたことはありませんでした。考えるきっかけとなったのはこの本です。またしても立花さんの本なんですが(笑)

 

臨死体験〈上〉 (文春文庫)

臨死体験〈上〉 (文春文庫)

 
臨死体験〈下〉 (文春文庫)

臨死体験〈下〉 (文春文庫)

 

 

この本では、キュブラー・ロス氏、レイモンド・ムーディ氏など、著名な先行研究者を追って行く一方で、実際に体験した人へのインタビューも数多く重ねています。一言に臨死体験といっても、まばゆい光を見た、綺麗な景色を見た、体外離脱をしたなど、一人ひとり異なっており、多岐にわたっていることがこの本からもわかります。

また、興味深いのは、これだけ体験が多様性に富んでいるにも拘らず、恐怖や絶望の体験をした者はおらず、皆が口を揃えて「とてもいい体験だった。死ぬのが怖くなくなった。あんないい気分になれるなら、いつ死んでもいい」と述べていることです。

自分はこういった体験の例をずっと読んでいるうちに、その解釈(脳内での幻覚なのか、あるいは死後の世界との何かしらの関連なのか等)はともかくとしても、この奇妙な体験が存在すること自体は疑い得ないものだと思うようになりました。また、死が怖くなくなったという話を聞いているうち、いつの間にか自分も死に対する恐怖が薄れていることに気がつきました。

 

臨死体験とは脳内での幻覚なのか、あるいは死後の世界の存在を表すものなのか。臨死体験を説明する理論はこれまでいくつも唱えられてきましたが、どれをとっても必ずその理論で説明できない事例が出てきてしまうのです。例えば、見えないはずのものが見えた例は、脳内現象説では説明がつきません。

突き詰めてゆくと、結局は「生命とはなんなのか」という疑問に行きつきます。

 

色々書いてしまいましたが、とにかく長い本です(上巻、下巻合わせて1000ページ弱)。このページでまとめるなんてことはできません(笑)。

全部を読まずとも、気になったところから読んでいけばよいと思います。それほど困ることなく読み進められると思います。