3月を振り返って
この3月は人生で一番勉強した。やっていたことは主に量子力学と相対性理論。1ヶ月程度ではそんなに進まなかった。
特殊相対論...一通りはやった。読んだ本は、砂川重信「相対性理論の考え方」とアインシュタイン「相対性理論」。数学的には易しい理論だが、物理的なところではまだ色々と疑問がある。たとえば、アインシュタインの原論文でのローレンツ変換のところ。光の波面について、ある慣性系からみた(x,y,z)と、別の慣性系からみた(ξ,η,ζ)の関係式(ローレンツ変換の式)を求めたあと、それを何かの物体の運動にも適用しようとしているが、このローレンツ変換の式は光の波面で成り立つことはわかっているけど、それ以外の運動でも成り立つ根拠はどこにあるのか?
一般相対論
シュバルツシルト解まで。しかし重力場の方程式の導出はまだきちんと追えていない。リーマン幾何学については色々と疑問というかなんとなくしっくりきていないところもあるが、それは実際にアインシュタイン方程式の解を求めて色々と計算していくうちにわかってくるんだと思う。新4年生の先輩のゼミに参加させてもらえて、とても勉強になった。読んだ本は須藤靖「一般相対論入門」、W.パウリ「相対性理論」、ディラック「一般相対性理論」など。
なんか変だなと思いながら勉強を続けていたら、「自分は量子力学を面白いと思えていない」ということに気づいて少しびっくりした(笑)
量子力学が面白くないというよりは、教科書に形式的な話が多くてつまらないんだと思う。僕は素粒子論をやりたいと思っているので、そのためにやっているという感じ。読んでいる本は
朝永振一郎「量子力学I」、jjサクライ「現代の量子力学」、岩波現代物理学の基礎「量子力学I」など。
目標なんて立てても仕方ないことはわかっているが、とりあえずの目安として、今年中に一通りは読んでおきたい本を挙げてみる。
量子力学:
現代物理学の基礎「量子力学I」
jjサクライ「現代の量子力学(上)(下)」
ファインマン物理学V
W.パウリ「相対性理論」
あとなにか、新しい本
場の量子論:
「場の量子論」(坂本さん)
など。ワインバーグの場の量子論は、夏の数物セミナーで1巻を扱えれば良いなと思っています。