kimamanikakuの日記

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アトリーが企業を国有化したわけ

アトリーとは、第二次大戦後のイギリスの首相である。労働党に属していた。

 

第二次大戦のあいだ、イギリスでは、長引く戦争で生活が圧迫されていた国民の間で、チャーチルに対する不満が高まっていた。そのためポツダム会談中(1945年7月)に行われた選挙では労働党が圧勝して(チャーチルは保守党)、チャーチル内閣の時に副首相であったアトリーが首相に就いた。当時イギリスはアメリカに対し膨大な借金を負っており、また対外資産も失っていた。そのため工業生産をして復興しようにも、原材料の輸入すらままならず、また工場も戦争で破壊されていたため、関連企業は破産を迎えていて機能していなかった。そこでアトリー内閣は重要な産業(イングランド銀行,航空会社,電力,ガス,鉄道など)を国有化することで、企業の救済と雇用の確保を図ったのである。壊滅的な企業を保護することが国有化の目的であった。

フランスでもこの時期、似たような政策が見られている。